皆さん、こんにちはGood Job Magazineの伊藤です。
普段、転職をしている方の転職面談をしている中でよく「シンガポールってどんなイメージの国ですか?」という質問をすると「アジアの金融センター」という答えが良く聞かれます。実際にその通りなのですが、今回はそんなシンガポールならではの日本では珍しい金融サービスやシンガポールの金融・Fintech業界の現状に関してご紹介しようと思います。
試してみたいソーシャルレンディング
日本ではあまり一般的ではない金融サービスでシンガポールで僕が現在利用しているものに、ソーシャルレンディングと呼ばれるものがあります。これは一言でいうと、だれでも気軽に少額からできる資産運用です。具体的には、私たちのような個人から少額のお金を集め、まとまった金額(ファンド)にし、それを企業などに貸し付けるサービスです。銀行などの様にお金を貸し付けた企業からは利子をもらうので、その利回りが各個人に分配される仕組みになっています。一般的な株式投資やFXなどといった方法に比べると、かなりリターンは小さいですが、小額から始められる分、誰でも気軽に始められるのがいいかなと私は思っています。
基本的に、外国人であってもシンガポールの銀行口座があり、住所がシンガポール国内にあれば、簡単に口座を仮設して取引を始めることが出来ます。私は1年以上前に口座を作ったのですが、必要書類をWeb上でアップロードして、審査の上1週間くらいで取引を始めることが出来ました。
気になる運用状況は?
シンガポールでいくつかこのサービスを提供している会社がありますが、私はMoolahSenseというクラウドファンディングのプラットフォームを使っています。私が投資したファンドは、幾つかあるのですが、どれもローカルの企業に事業資金として貸し付けられています。
MoolahSense
このプラットフォームでは最小で1口S$100から投資ができるとのことです。案件によりますが、期間は6ヶ月~2年程度の案件が多い印象で、配当利回りは最大24%/年、とのことです。株式投資等の他の投資方法に比べて地味ではありますが、堅実な方法ではあるのかなと思うので、シンガポールに移住した際、興味のある方は是非試してみてください。
シンガポールの金融・Fintech業界の現状
日本ではあまり一般的ではないこのような金融サービスが普及している理由として、シンガポールがこのような金融・Fintech産業を誘致しようと積極的であり、このような産業がビジネスを始めるのに制度的に障壁が低いことが大きな理由の一つとしてあるのではないかと思います。(弊社のクライアントの中でもそのようなビジネスをしている企業がいくつかあります。)
シンガポールでは毎年 、シンガポール金融庁(MAS)が主催するFintech Festival というイベントが開催されており、今年も来月11月の12日~16日に開催されます。このイベントでは、多くの起業家たちがFintechの技術を使って新たなサービスを産み出そうと集まり、最もInnovativeなサービスを考え出した企業にFintech Awardが授与されるようです。Fintechの技術を使ってもっと便利で生活を豊かにするサービスが生まれると思うととてもワクワクしますね!
Singapore Fintech Festival 2018
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はいつもの記事とちょっと趣向を変えて、シンガポールならではの金融サービスとそれを取り巻く現状に関してご紹介しました。候補者の方との面談の中で「シンガポールといえば金融!」というイメージを持っている方が非常に多いと思ったので、この記事で少しでも実情を感じていただければ嬉しいです。
弊社のクライアントでこのようなビジネスを行っている企業はまだ少数ですが、今後どんどんこのようなFintech分野でのスタートアップなどが増えてくることも予想されるので、このような分野に関して興味がある方も是非、シンガポールを就職先の一つとして検討ください。
当社では、無料で就職相談を受け付けております。海外転職にご興味がある方は、お気軽にご相談ください!