皆さん、こんにちは!
Good Job Magazineの大野です。
日々、日本語の話せるシンガポール人とお会いし、またメールや電話でのやり取りをさせて頂く中で日本人にとっても難しい日本語を流暢に話される方によくご登録頂いております。
そんな日々のやり取りで時に微笑ましく、仕事のストレスを一瞬にして飛ばしてくれる瞬間が今回のテーマ【惜しいっ!でも微笑ましいシンガポール人の日本語・日本文】です。
おそらく私たちが使う英単語や英文の中にもシンガポール人が同様に感じるシーンは多々あるのだろうと思います。今回の記事は決して非難しているのではなく、難易度の高い日本語を一生懸命使おうとするシンガポール人の姿を一部ご紹介したいと思います。
シンガポール人の惜しいが微笑ましい日本語・日本文特集
ケース①『ご紹介有難うございます、けど行きたくないです。』
非常にストレートで正直な表現でした(笑)
このメールを送ってくれた候補者はとても穏やかで日本人より日本人らしい身なり・態度の方でしたので、そのギャップに微笑ましさを感じました。
こちらは特に間違っている訳ではありませんが、メールでのやり取りやビジネスシーンでの使用はお勧めしません。
[けど][だけど][でも]は会話でのやり取りが一般的です。口語がある一方で、文面で使用する[しかし]と同じ意味を持つ接続詞も複数存在するため使い分けは非常に難しいですね。
また、[行きたくないです]や[遠慮致します]、我々の業界でよく使われる[辞退させて頂きます]等も状況によって合う表現が複数あるため、やはり日本語の使い分けは難しいと感じます。
ケース②『今日は貴重なお時間を宜しくお願い致します。』
こちらはおそらく[今日は貴重なお時間を有難うございます]と[これからも宜しくお願い致します]を短縮し一気にコンパクトにまとめられた形ですね(笑)
こちらもパッと見たときはあまり違和感を感じなかったのですが、文末に記載されていましたので改めて読み返してようやく気付いたくらいです。
ケース③『私が友人をご紹介されました。』
こちらは外国人にとって難しい、かつ混乱を招くものだと思います。日本語の難しさの1つでもある、私が~、私は~、私の~、等と文法を理解していないと正確な文章とはならないですね。
『ご紹介されました』という表現から敬語を意識してくれた方だと文面から感じ取れます。
ケース④『大野さん、ご疲れ様です!』
こちらも難易度の高いものだと思いました。相手への敬語の表現で[お●●]なのか[ご●●]なのかのはとても複雑かつ単語や表現を知っておかなければ使い分けは難しいかと思います。
[ご訪問]を[お訪問]とは言いません、また[お間違いないか]を[ご間違いないか]とも言わないですね。
私も改めて調べ直してみると、ルールやパターンが幾つかあることに気づきました。
個人的に一番覚えやすかったルールは、[お●●]のように(お)から始まる場合の多くは●●が訓読みとなる場合でした。例えば、お話しさせて、お忙しい、お礼申し上げます、お察し、等が挙げられます。
一方で(ご)から始まる場合の[ご●●]の●●は音読みで成り立つ場合がほとんどですね。例えば、ご連絡致します、ご配慮、ご迷惑、ご足労、ご活躍、等です。
ただし、一部例外も含まれるので日本語を学ぶ外国人がマスターすることは非常にハードルの高いものだと思います。
ケース⑤『有難うございます。けど、家から遠いのでちょっとあれですね。』
こちらは決して間違いではありません!
ただ[ちょっとあれですね]があまりにも意味深なニュアンスだったため思わずクスッとしてしまいました(笑)更にメールでの返信時に使用されていたので今回ご紹介させて頂きました。
[ちょっとあれだよね]や[ちょっとあれだから微妙だよね]は私たちが日常会話でよく使う表現ですね。私たちが無意識で口にする表現を会話の中から拾われたものだと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
日本語を勉強する求職者の方に日々お会いしていますが私たちが中学~高校までかけて学ぶ第二言語を[興味]だけで僅か数年で使いこなしてしまう彼らには驚かされています。
一方で上記の様なふと緊張をほぐしてくれるような一言やメールを頂くととても微笑ましい気持ちになり、日本語言語を学んでくれる多くの候補者を応援したくなります。
同人種、同国籍でも価値観や伝え方、受け取り方が違えば意思疎通が困難となる中、第二言語でのコミュニケーションは本来伝えたい内容の半分しか伝えられない事も多く日々苦戦しています。
一方でやはり最後は相手が誰であろうと『伝えたい気持ち』が大切なんだなと海外生活を通して感じることが出来ています。
皆さんも上記の様なエピソードがあればぜひご共有下さい、お待ちしています。