残業がない? 私が感じた、生産性が高いシンガポールの働き方とその魅力 | Good Job Magazine (シンガポールでの就職・転職のあれこれをお届けするWebメディア「Good Job Magazine」です。シンガポール就職のコツ、就職体験談など、シンガ ポールでの就職・転職を目指す人に役立つコンテンツを配信します。)

残業がない? 私が感じた、生産性が高いシンガポールの働き方とその魅力


はじめまして!
Good Job Magazine濱口です。

さらなるキャリアアップを目指し、昨年シンガポールに来ました。働く会社だけでなく、働く国を変えたことで、日々新たな発見に驚いています。

Good Job Magazineで1本目となる本記事では、そんなシンガポールに来たばかりの私自身が感じたこと、周囲の方から聞いたことを元に、日本とシンガポールの働き方の違いとその魅力について書いてみたいと思います。

労働生産性が高いシンガポール

労働生産性が高いシンガポール

労働生産性が高いシンガポール

先月発表された日本生産性本部の「労働生産性の国際比較 2016年版」の「労働生産性の国際比較(従来基準による比較)」によると、2015年の日本の時間当たり労働生産性はアメリカの6割強の水準で、OECD加盟35カ国中20位でした※1。

では、シンガポールはどうでしょうか。

コンファレンスボードのトータルエコノミーデータベースによれば、時間当たりの労働生産性(GDP/時間)はシンガポールが64.6US$である一方、日本は42.9US$です。ランキングでみてもシンガポールは9位、日本は24位と、日本はシンガポールに大きく引き離されています※2。

私自身、日本での就労を経てシンガポールに来ましたが、個人の実感としても「日本での働き方には無駄が多かったのでは?」と感じる点があります。

なぜシンガポールは労働生産性が高いのか?

なぜシンガポールは日本より労働生産性が高いのか。私なりに注目したシンガポールの特徴を3点挙げてみたいと思います。

シンガポールに残業代はない!?

シンガポールに残業代はない!?

シンガポールに残業代はない!?

日本ではホワイトカラー・エグゼンプションの導入可否が話題になっていますが、そもそもシンガポールの主なホワイトカラーの仕事には、基本的に残業代という考え方がありません※3

そのためか、「残業代を稼ぐために長時間仕事をする」という発想がないようです。私の周りのシンガポールで働く人たちは、業務時間内に仕事を終わらせるために集中して作業をこなしている印象です。

ただ、会社のイベントや飲み会なども参加したくないという声もあり、コミュニケーションの取り方が難しいと感じることもあるようです。

シンガポールは仕事の成果に厳しい!?

シンガポールでは、日本と比べて社員の解雇が容易と言われています。整理解雇にはガイドラインがありますし※4、雇用契約に沿うことや事前通知についてなどの解雇のルールはありますが※5、解雇に原則理由は不要とのこと。

会社の業績悪化にともなって社員が削減される、売り上げがあがらない部署は部署ごと消えてしまう、なんてこともありますし、仕事で成果を出せずに解雇されることは珍しくありません。仕事の成果にシビアな環境です。

そのため、必死に働く人も多いという意見を聞きました。限られた時間の中で高い成果を出す。その結果が高い労働生産性につながるのかもしれません。

シンガポール人は家族との時間を大切にしている人が多い!?

シンガポール人は家族との時間を大切にしている人が多い、という意見を聞きました。

家族を思う気持ちは日本の働く人たちも変わらないでしょう。

ですが、国土がせまく、不動産価格が高いシンガポールでは、結婚するまで実家暮らしという生活が珍しくありません。また、結婚後も両親(もしくは義両親)と同居するケースが多いため、家族との時間がより多く必要なのかもしれません。

また、親や兄弟だけでなく、祖父母や親戚までも含めて家族と考えている人が多く、広い「家族」との付き合いを重視していると思われます。

余暇時間が長くなるシンガポールの働き方

余暇時間が長くなるシンガポールの働き方

余暇時間が長くなるシンガポールの働き方

私の周囲で日本でも働いた経験がある方々の多くが、「日本とシンガポールを比べると、シンガポールで勤務しているときの方が余暇時間が長い」と言います。

もし彼らがシンガポールで日本と同じような仕事をしていて、日本と変わらない報酬を得ているのであれば、シンガポールの方が労働生産性が高いということの裏付けの一つになるのではないでしょうか。

同僚や上司が猛スピードで仕事をこなし、終業時間にはすぐに帰宅する姿を見ていると、自分も限られた時間で成果が上がるよう、仕事の進め方をより工夫をするようになりました。終業時間を強く意識して、仕事に取り組むようになったと思います。

まとめ

成果を出すために必死に仕事に取組み、かつダラダラ残業はしない。そして家族との時間のために終業時間には帰宅。そんなシンガポールの働き方からは学ぶことが多そうです。

以上が、私自身が感じた、働く場としてのシンガポールの第一印象、そして魅力です。

シンガポールへの就職、転職に興味がわいた、詳しい話を聞いてみたい、という方々は、ぜひ当社コンサルタントまでお気軽にご相談ください。

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私も、まだまだ知らないシンガポールの姿がたくさんあります。

これからもGood Job Magazineを通じて、シンガポール就職を目指す皆さんと一緒に、新しいシンガポールを発見していければと思っています!


※1 労働生産本部 労働生産性の国際比較
http://www.jpc-net.jp/intl_comparison/

※2 The Conference Board – Total Economy Database TM
Summary Tables and Charts Nov.2016
TABLE 8: Labor Productivity and Per Capita Income Levels and the Effects of Working Hours and Labor Utilization, 2015
https://www.conference-board.org/retrievefile.cfm?filename=TED_SummaryTablesCharts_nov2016.pdf&type=subsite

※3 Ministry of Manpower – About the Employment Act
http://www.mom.gov.sg/employment-practices/employment-act
シンガポールのEmployment Act(雇用法)にて、Overtime pay(残業代)の支払い義務は、月給が$4,500以下のworkman(肉体労働者)および$2,500以下のnon-workmanのみが対象に定められています。

※4 Ministry of Manpower – Retrenchment
http://www.mom.gov.sg/employment-practices/retrenchment

※5 Singapore Statutes Online – Employment Act (CHAPTER 91)
http://statutes.agc.gov.sg/aol/download/0/0/pdf/binaryFile/pdfFile.pdf?CompId:a17b51a1-1265-4aa6-abe3-921d026b06eb
10 Notice of termination of contract
11 Termination of contract without notice

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