シンガポール人求職者と日本人求職者の求人選びにおいて気にするポイントは異なる? | Good Job Magazine (シンガポールでの就職・転職のあれこれをお届けするWebメディア「Good Job Magazine」です。シンガポール就職のコツ、就職体験談など、シンガ ポールでの就職・転職を目指す人に役立つコンテンツを配信します。)

シンガポール人求職者と日本人求職者の求人選びにおいて気にするポイントは異なる?


皆さん、こんにちは!
Good Job Magazineの大野です。

弊社では日々、ローカル(シンガポール人)求職者と日本人求職者にたいしコンサルティングを行い、希望される求人の紹介を行っています。

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そんな中、国籍や人種が変われば価値観も変わる!という場面によく遭遇し、なかなか日本では味わう事のできない興味深い事例が多々あります。求人や就職先企業の選択に正解・不正解はなく、まさに人の価値観の違いだと思っています。

同じ人種、国籍でももちろん個々によって考え方や捉え方も大きく異なるため、今回の記事はあくまでも[傾向]の事例として書かせて頂いておりますので予めご了承下さい。

そんな事例を今日は皆さんに一部ご紹介させて頂きます。

今後、シンガポールで転職活動を考えられている方や、また近々採用を予定されている企業様へ少しでも何かのヒントになればと思いますのでお手すきの際にご一読下さい。

 

日本人求職者が気にする点、またはよく聞かれる質問事項

 

募集背景、前任が退職された理由を知りたい方が多い

私も転職時期はそうでしたが、日本人はややネガティブチェック要素を含む質問が多い気がしています。そもそもなぜ前任が退職しているのか?前任が退社してからどの程度の時間が経っているのか?引継ぎはどうなるのか?など過去のことから実際自分が入社して直ぐの状況がどうなるのかを知りたい方は多くいらっしゃいます。

これらはまさに日本人の気質や性格なのかもしれません。

やはり責任感が強く、また転職に馴染みの無い方も多いため、慎重に選択・判断される方が多いのだと感じています。

 

選考に課題やアサイメントが課せられると志望度が一気に下がる方が多い

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稀ですが求人、特にリサーチ関連職やマーケティング職では雇用元企業によっては選考過程に小論文やアサイメントを設けられるケースがシンガポールでもあります。

退職される理由によりもちろん1日でも早く次の職場を見つけたい緊急度の高い求職者も転職市場にはいらっしゃるため、選考過程にあまりにも時間が掛かってしまうと求職者の志望度や優先度が下がる傾向にあります。

またその要因としては[語学面]要素もあると思っています。

母国語でさえ小論文となると時間が掛かる中、やはり第二言語でのライティングは日本人にとってハードルが高いのかなと感じています。

やはり選考過程があまりにも長いと求職者からの応募意思が取りにくいことも事実何度かありました。シンガポールオフィス内での選考に加え、本社との役員スカイプ面接は求職者にとって、シンガポールオフィスそのものに裁量や決定権があまり無いのではと捉える方も中にはいらっしゃいます。

 

社風や働く社員の人柄を気にされる方が多い

冒頭でお伝えした様に求人選びでもやはり日本人気質が出るシーンは多く、特に感じる場面は[社風]や[社員の人柄]に関わる質問を多々頂く瞬間です。

やはり[人間関係]を気にされる方は多く、面接官やローカル社員、また駐在員の方との相性に関する質問は多々頂きます。

上司となる方は何歳なのか?男性なのか女性なのか?また前職はどういった経歴の方だったのか?現地採用の方はどの程度いらっしゃるのか?中には人の回転(退職率)ははやいのか?等の質問を頂きます。

島国という限られた土地で同人種で生活する私たちにとってやはり[人間関係]は仕事を選ぶ際も重要な点となります。

おそらく終身雇用という考えが常に脳裏にあるため長期での就労を考えた場合、社員や同僚、上司との人間関係を敏感に捉える方が多くいらっしゃる事も納得は出来ます。

 

ではシンガポール人はどうでしょうか?

 

シンガポール人求職者が気にする点、またはよく聞かれる質問事項

 

社風や社員の人柄よりも、福利厚生や昇給率を気にする方が多い

先ほどお伝えした日本人求職者が気にする点の1つに[社風や社員の人柄]について触れました。シンガポール人からは実はあまりこの様な質問はなく、むしろ定量的要素を含む[福利厚生]や[給与]等の質問を多々頂きます。

シンガポールの国柄上、多国籍な外国人が多く、常に人の出入りは激しいため、[人]という軸で何かを選択・判断することは少ないのかなと私自身は感じています。

シンガポールにある日系企業の中でも上司や同僚が日本人といった環境もまだまだ多いため、将来的には帰任や転職で他エリアへ異動となることも想像できます。そのため確定要素の強い[福利厚生]や[給与]が1つの重要な判断軸となるような気がしています。

 

自宅からの通勤距離・時間を気にする方が多い

通勤時間や距離は求人選びの1つの大きな鍵となる

通勤時間や距離は求人選びの1つの大きな鍵となる

シンガポール人にとって、通勤に1時間以上掛ける日本人はもはや理解不能のようです。

そもそもシンガポールの国土面積は東京都23区程と言われています。(もちろん埋め立て地により年々国土面積は変わっていますが)その小さな国の西にあるジュロンイースト駅~東のチャンギ空港まで電車で約1時間となります。その通勤時間1時間はシンガポール人にとって非常に遠いと感じ、所要時間30分でも『自宅から遠いため応募はしません』と回答され断られる事例も多々あります。

家族との時間を重んじる華僑にとって、通勤に時間をかけることはナンセンスと捉え、通勤距離や時間は仕事選びの重要なキーファクターとなります。

そのため通勤に関する質問は多く、会社が提供する通勤バスはあるのか?また最寄り駅からオフィスはどのくらい離れているのか?等が挙げられます。

 

ポジションタイトルを気にする方が多い

こちらは日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、多くのシンガポール人は[ポジションタイトル(役職名)]を気にしますので企業様は採用時にご留意ください。

日本では一般的に新卒時は[総合職][一般職]でカテゴライズされる事が多く、学校を卒業して初めての就職活動ではほとんどの方がポジションタイトルを気に留めたことはないのではないでしょうか?

シンガポールではこの[タイトル]が非常に重要となり、『求人を読む限りSales Executiveというよりは既存顧客との関係構築を重視する職種のためRelationship Managerに変更できないか?』また『Senior Executiveは現職より降格を意味するためAssistant Managerで交渉できないか?』等のご相談も多くあります。

求人を紹介する時点でポジションタイトルはしっかりチェックされる求職者が多く、この点は日本人もグローバル化やローカライズをはかる際は意識付けをしていかなければいけない点ではあります。

 

いかがでしたでしょうか?

同じアジア圏で求人選び1つをとっても日本人とシンガポール人では見るポイントが大きく変わってしまいます。

正解、不正解では無く、それぞれの文化や国柄に合わせた情報開示が必要だと私自身日々求職者と向き合う中で感じています。

今後シンガポールでの就職を考えられている方、またシンガポールでの採用を考えられている方はお気軽に当社へお問い合わせ下さい。

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